カトリック宝塚教会
カトリック宝塚教会月報 2010年10月号
未来に向かって

主任司祭 パスクアル・サオリン・カマチョ神父

50周年記念日のミサの恵みを受け、来年の3月までカトリック宝塚教会の50周年記念の祝いが続きます。
一緒に少しずつ教会の未来を考え、キリストの教えに従って共同宣教司牧の計画の準備をしなければなりません。
過去を振り返れば感謝の気持ちになりますが、ただ懐かしいだけの思い出になってはいけません。
イエス様が教えたとおり「鋤に手をかけてから後ろを顧みる者は、神の国にふさわしくない」(ルカ9・62)からです。
確かに未来に向かうことは不安を伴います。
けれども、不安も霊的な体験です。
私たちの教会は素晴らしい歴史がありますが、その歴史が“未来の刑務所”になってしまったら、残念だと思います。
歩く時、スピードは大事なことです。
歩くのが速すぎたら簡単に事故か失敗を起こしてしまいますから、私たちは安全に未来に向かって歩くために必ずイエス様の足跡に従わなければなりません。
キリストの教えて下さった道を歩く時、聖霊が私たちを導いてくださいます。
共同宣教司牧の計画は会社のような“マーケティング”のプログラムではありません。
それだけになってしまったら、教会は花火のような光になり、美しく輝いても、すぐ消えてしまいます。
未来の望みを作るためにすべての信者の経験と信仰が必要です。
また、開かれた心と素直な心の態度も必要です。
各信者が自分の理想とする教会を作ることはできません。
教会は基本的にキリストの聖なる体なので、教会の中心はキリストだけです。
そして、教会の中でキリストの教えと行いを実現するのは司教様です。
司教様の代理として司祭がいます。
確かに司教様と司祭は普通の人間です。
ご覧の通り弱い人間ですが、その弱さを通して神様のみ旨が表われます。
司祭、信者、修道者、求道者は皆、一緒に歩いて、21世紀の教会を作るために、ゆっくり考えて分かち合わなければなりません。
そのために、来年の3月まで3つの重要なテーマを説明したいと思います。
それは“キリストの使命”(11月)“教会の使命”(2月)“信者の使命”(3月)です。
12月と1月のテーマは待降節と降誕祭のテーマになります。
チーム、グループ、委員会、地区、家族が集まる時、このテーマを使って大阪教区とカトリック宝塚教会の共同宣教司牧について分かち合ってください。
結果はすぐ出てきませんが、神様に信頼して、聖霊に導かれていくなら、必ず50年後のこの教会の信者が誇りを持ち、100周年には過去を神様に感謝するでしょう。
今、私たちはその`感謝´になれるよう励みましょう。