カトリック宝塚教会  月報「よろこび」  巻頭言  カトリック宝塚教会のロゴ
2012年5月号      「鯉 幟」
主任司祭 パスクアル・サオリン・カマチョ神父

四月と共に春になります。桜が咲いて、冬の寒さはだんだん緩んできます。春は特別な季節です。暖かい天気と共に温かい心になり、夢を見るための素晴らしい季節だと思います。生徒たちが学校に戻って、新しいクラス、新しい力を持って今年度を始めます。また、初めて仕事についた人も、社会人になって、夢がいっぱい溢れます。しかし、私が春の中で一番大好きなのは鯉幟です。 
ΙΧΘΥΣ(イグシス)
初めて鯉幟を見た時、意味が分かりませんでした。田舎の景色でした。そのイメージは今も心の中に深い印象を残しています。青い山と美しい畑の中に、古い家がありました。青空を目差して、かわいい色の魚が風に触れて躍っていました。
あああ、意味が分からないけど、きれいだ!と思った。その後、誰かに意味を教えてもらった時、私はすぐ自分の心の中に誰にも見えない鯉幟を立てました。そして、自分に対して誓いました:毎年、五月になったら、私の心の中に鯉幟を立てよう、と。 今年もそうしたいと思います。鯉は川の流れに向かって、頑張る魚です。時々負けて、後ろまで押し戻されますが、すぐ力を持って、流れを登ります。また、鯉は川をきれいにします。泥があっても、いつもきれいな川を作ってくれます。私も、鯉と同じように、日常の生活の問題に向かって、頑張りたいと思います。時々負けて、流れに投げ出されますが、いつも神様から力を得て、自分の道を続けます。また、どんな川を泳いでも、いつもその川の水を清めるために頑張りたいと思います。魚はキリスト教の最初のシンボルです。古いギリシア語で、「ΙΧΘΥΣ」(イグシス)と言います。各文字から他の言葉を作ることができます。その五つの言葉を合わせたら、最初の信仰宣言になります。
   初代教会のグラフィティ
Ι Χ Θ Υ Σ
Ιησουs Χριστοs Θεου Υιοs Σωτηρ
イエス キリスト 神の 救い主
春になったら、この世のための鯉幟になりましょうか。青空を目差して、キリストの復活の生きたシンボルになりましょう!

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