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2012年9月号 「小教区のオリンピック精神」
主任司祭 パスクアル・サオリン・カマチョ神父

 オリンピック大会は人間の美しさを示してくれると思います。特にパラリンピック大会はより大きな感動を与えてくれます。オリンピックの精神によって、人間は自分の限界を克服して人生の輝きを明らかにし、自己犠牲の道を教えてくれます。しかし、この競技のオリンピックは四年ごとにしか行われません。私たちは日常の生活の中に毎日の「オリンピック」の体験があると思います。

 オリンピックの選手は私たちに素晴らしい感動を与えてくれました。例えば、私は「なでしこジャパン」のチームを通して、とても素晴らしい力を受けました。なでしこジャパンの選手は他の国の選手と比べて、体が小さくて、弱いと思います。しかし、彼女たちは相手の特徴を見るより、自分達の特徴を信頼するチームだと思います。また、協力しながら、皆が一つになって、とても明るいチームになりました。勝った時、相手を尊重し、負けた時、笑顔を失いません。他の選手も皆、同じように感動を与えてくれました。

 長い厳しい練習の時間を思い出す時、涙が溢れ、様々なことが思い出され、感謝の気持ちがいっぱいになります。その時、家族、故郷、友達、仲間の価値観の意味が分かると思います。また、あるレースでは10秒しか続きませんが、その10秒のレースのために四年間の目立たない、又激しい練習をしなければなりません。大事なことはメダルを得るより、自分の人生と人間の美しさを明らかにする事だと思います。

 私たちはオリンピックを目指すのではなく、天の国を目指しますが、オリンピックの中に良いお手本を見つけることが出来ると思います。私たちの目標はメダルを得ることではありません。この世の報いは私たちの心の欲望を満足させないと思います。この世のメダルだけを捜し求める人は毎日の練習の素晴らしさを味わうことができないと思います。日常の努力の中でも永遠の報いがあると思います。

 なでしこジャパンと同じように、私たちの教会もいいチームになって、勝っても、負けても、笑顔の絶えない、そして社会に素晴らしい模範を与えることが出来ます。しかし、その模範を作るためには毎日の練習が必要です。実は、その練習は祈り、沈黙、自己犠牲、努力を通して行われます。

 九月からクリスマスまで長い季節を迎えます。目標を見るより、毎日の仕事を味わいましょう。この季節にはイベントと活動がいっぱいありますが、オリンピックの精神ですべての挑戦に直面しましょう!


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