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2013年7月号 苦しみと十字架を受けるキリストの神秘
主任司祭 パスクアル・サオリン・カマチョ神父

  信仰年のため、今年の巻頭言のテーマはわたしたちの信仰の神秘の説明です。むし暑い7月のテーマはキリストの苦しみと十字架です。一般的にこのテーマは四旬節と聖週間のテーマですが、残念ながら苦しみには休みがなく、この世の中には毎日悩む人がいるし、十字架に直面する人もたくさんいます。

  キリストの苦しみと十字架の体験はキリストの受肉の神秘とつながっています。実は、受肉の神秘はキリストの苦しみと死を伴います。苦しまない人、死に向かわない人がいるでしょうか? いいえ、いませんので、御子も人間になって、皆と同じように人間の辛い状態と苦い体験を受けなければなりません。このようにして、わたしたちは苦しむ時、悩む時、一人ではなく、先にキリストが同じ道を歩んで、導いてくれることを感じることができます。

  信徒にとって、苦しみと十字架はキリストと出会うための「場所」です。この体験のおかげでキリストと出会う未信者がいると思います。しかし、信仰を失う信徒もいるかもしれません。実は、苦しみと死を迎える時、わたしたちの信仰は試され、重い試練を過ごさなければなりません。この試練を通してわたしたちの信仰は強められ、「子どもの信仰」から「大人の信仰」に変わることができます。この試練を過ごした信徒は、自分の苦しみをもとに、弱い信徒を強めなければなりません。

  キリストはわたしたちの信仰を強め、自分の模範で「涙の谷」を過ごすことを教えてくださいます。キリストだけではなく、マリア様の取次ぎによって、わたしたちは毎日の悩みと苦しみに直面して、最後の解放まで歩まなければなりません。苦しみと十字架の神秘は、わたしたちを死ぬまで愛してくれる神様の愛を示してくださいます。この神秘に抱かれて、神様の愛を味わいましょう!


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