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2014年3月号 「申 込」
主任司祭 パスクアル・サオリン・カマチョ神父

  3月になって、次の2年間のチームの申込が始まりました。私が子供の時、主任司祭が教会の必要性に合わせて、適切な人を探し求め、色々な仕事を願いました。私の主任司祭はドン・アントニオでした。彼が私を初めて呼んでくれた時のことを忘れることができません。「ねえ、パスクアル、子供のカテキスタになってくれませんか」と言ってくれました。私はその時13歳でした。勿論、一人で責任を負わないで、他の2人のカテキスタとチームとして働きました。数年後、神学生の時、新約聖書を勉強しながら、ドン・アントニオのリクルートのやり方の意味が分かりました。イエス様はそのようにして弟子を選んで、その中で12人を選んで使徒として任命しました。また、初代教会の組織を勉強すれば、使徒達は同じやり方で、適切な人を見分け、声をかけ、ひとり一人、持っていた才能と能力に合わせて派遣しました。

 信徒はひとり一人、必ず神様から受けた能力とタレントがあると思います。実は、聖霊は教会のメンバーの上にたくさんの恵みを注ぎます。この恵みは自己満足の贈り物ではありません。神様から頂いた恵みは共同体の利益のためだけです。私たちはタレントの持ち主ではなく、管理者です。聖霊の贈り物は個人的に使うためのタレントではありません。確かに使命は個人的な体験ですが、神様が個人的に人を呼んでも、共同体の中で働くために呼んでくれることを忘れてはいけません。共同体のために働くことは、自己満足の仕事になったら、奉仕ではなく、悪魔の行いになってしまいます。

 教会のために働くことは趣味ではなく、信徒の一生を包含する使命です。その使命は祈り、信仰を強める興味、兄弟姉妹を愛して赦す気持ち、優しさ、また素直な心を伴わなければ、多分本当の使命ではありません。教会で働くための呼びかけは、私たちから神への申込ではありません。逆に、神様からわたしたちへの愛の申込です。神様は今も人を呼んでいます。神様は神父様からだけではなく、兄弟姉妹を通して呼んで下さいます。チームを作るためのその呼びかけを聞いたら、誠実に答えてください。神様はわたしから何を求めていますか? この間その声を聞いたら、心を閉じないで、あなたの耳を神様のみことばに傾けてください。だから、申し込む前に、次の質問を忘れないでください: 先に神様の申込が心に届きましたか? 私がしたいことは神様と兄弟姉妹が求めることですか? 自分で勝手にしたいことですか? 見分けるために、多分、あなたの近くにいる「ドン・アントニオ」の声を聞いてください。春を整える冬の最後の風とともに必ず神様の呼びかけを聴くことが出来ると思います。


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